天使に戻ったJaco
今日はお仕事の報告ではなくて、私事の報告を。
長くなる書き込みになりますが、ご勘弁を。
皆さんも、特に古くからのファンの方ならよくご存知の私の宝物の愛犬Jacoが昨夜に旅立って逝きました。日付が変わったから正確には一昨日ね。
それは突然で、私にも予期せぬ事でまだ現実を受け止めきれずにいます。
とは言っても、御年17歳、かなりの高齢犬でしたから私なりに覚悟は自覚してたつもりです。けれど、やはり実際にその場面に直面すると、、、うろたえますね。
しかし、それは不思議な始まりでした。
今週月曜日、朝から一日中、用事を抱えてた私ですが珍しく風邪を惹いたらしく体調が良くなく、遂に午後には発熱。それも39度。慌てて帰り寝込むはめになるのですが、その日にはJacoはいつも通り、家で私を待っていました。
で、珍しく昼にJacoと二人でゆっくり寝てまして。まだ、その時はいつもと変わらぬJaco。
私も別に何も気付かぬままでした。
翌日、、体調が悪いので一歩も外出せずに一日中自宅に。丁度いいのでビデオの編集をと午後からディレクターに来てもらい作業。
Jacoは、、といえばアレ?朝ご飯をちょっと時間掛けて食べているかな?程度でした。
いつもと変わらず、その後は寝ていて。(ほとんど寝ている事が多かったので)
特に私も気にもせず、いつもの光景でした。
夕方、編集作業中にアレ?今日はあまりに起きてこないな、と気が付き、声を掛けたら起きてはいたけど立ち上がれずの様子で。
抱きかかえて立ち上がらせたものの自力では立ってられず、フラつきへたりこむ感じ。
とりあえずトイレを済ませてあげて、又寝かせてあげるがちょっと呼吸が苦しそう。
その後、編集も終わり、夕食の準備にとりかかってJacoにもご飯。
ところが、、、食べない。食べられない。アレ?コレは変だ。何か元気もないし。
もう8時。
慌ててかかりつけ医に電話。様子を話すととりあえず大丈夫そうだから朝一番で連れて来るようにと。
もしも夜に急変したら連絡するようにと。
ただ、、、先生に言われたのが、もう何があってもおかしくないから最後はどうしたいか考えないとダメだよと。もう、出来ても延命治療だけで病院では生きさせられても自宅では出来ない事だと。それをどこまでやるか、やらないか決めないとと。
そうですね、わかってます、と答えた私はまだその時点では本当にはわかってなかったのですね。わかってたつもりだったかな。
さあ、それから、Jacoの横で私は夜を明かす準備をして付き添ってました。
最初は静かに眠っていたJacoが少し苦しみ始めたのが深夜を回ってから。
呼吸が荒くなり、苦しいのか声を出して吠えたJaco。私を呼んだのかも知れない。
それが深夜2時半、すぐにお医者さんに電話。
様子を話すと、もう危ない状態だからウチからすぐそばの夜間救急の専門病院へと。
先生の紹介で急いで行くと、数人の医者が待っていてJacoをパっと取って行って、それは人間のICUのようにバタバタと色んな機械が動き始めた。
それから、、、待つ事一時間ほど。
色んな説明があった。心臓が弱っていて、肺に水が溜まってしまっている。
いわゆる肺水腫。これくらいは私も知ってる。
ああ、もうそうか、と。
血液の検査もしたそうだ。そしたら腎臓も悪くなっていると。炎症値も上がっているからどこが悪いか探しますと。
なるほど、これが先生の言った無駄な治療かと。
もう老犬で心臓も弱くなって、循環器がダメになってきてるから肺水腫になったわけだから、腎臓が悪くなっていて当たり前で白血球も多くなって当然。
もう、病気を探して何かほしくないのに。
で、Jacoに面会するといっぱい管が付けられていて痛そうで苦しそうだった。
けど、苦しいのは事実だから、とりあえず呼吸を楽にしてください、と伝えたら
とりあえず肺の水を抜くのと酸素テントに入れると。
連れて帰れますか?と聞いたらダメだと。この状態では帰せないと。ただ朝はこの病院は閉まるので朝迎えに来てそのままかかりつけ医のところに連れて行ってくれと。
了承してとりあえず自宅へ。そして朝、息子を学校へ出してすぐにJaco のもとへ。
少し落ち着いたというJaco。
利尿剤も効いて、呼吸も楽になった様子。
ま、それは酸素テントに入ってたからね。これが病院だから出来る事だなと。
会計を済ませてかかりつけ医のところへ行けと。そこで暫く入院させろと。
そうすれば良くなると。え〜??それはないでしょう。とは思ったけど、不思議なもので良くなると言われると飼い主は少し期待を持ってしまいます。
ちなみに金額はカードでしか払えないような金額になってた。
そこでの治療カルテと画像データと検査データを持ってかかりつけ医のもとへJacoを連れて行きました。
先生は複雑な様子。状態を見て、もう全てわかってるんだろうけど。
先生にとっては画像データも検査データも必要ないと思っている様子。
だって、病気を探る必要はないし、その治療も出来ないんだから。
「あれ?なんでオシッコの管、まだ入ってるの?」って聞くから
『入院させろって言ってたよ。だからそのままだって』
「入院???」複雑な顔の先生。
『入院させたら良くなるかもって言われたよ』
。。。。。「あのね、それはねもっと若くてね、病気の原因がある場合の肺水腫ならね。
Jacoの肺水腫は違うからね。」
『うん、わかってる。もう、そろそろのサインだよね?』
先生は自宅で看取ってあげるのが一番と考えてる様子。
ただ、苦しむのを見ていられないとか、付いていられないとか、子供に見せたくないとか、色んな事情を言う飼い主がいるから場合によっては入院させて最後を迎えさせると。
場合によっては安楽死を希望する飼い主も居るけどと。
けど、必ず後で後悔するから貴女は自宅でJacoをキチンと見届けた方がいいと思うと。
自分ではどう思う?ご主人はどうするって?と聞かれ、本当のところ、答えが見つからなかった。どうしていいのかわからなかった。
Jacoにとってどうしてあげたらいいのか、わからなかった。
考えが纏まらない私を見て、「とりあえず午後までここで預かって様子見てるから一度帰ってゆっくり考えて。電話くれればいいから。」と先生。
なのでJacoを預けて、自宅へ。
車の中で色んな事を考えながら涙が止まらなくなって来た。
ちょっと怖いけどJacoの死とちゃんと向き合ってみようと思った。
家に戻り、部屋を見渡してやっぱりここであの子を看取ろうと。
やっとここに来て私はJacoの死を自覚したみたいで、涙が止まらなくなった。
バカだよね、死がよく判ってなかった。
心に決めてからは、泣きながら部屋を片付けて、買い物に行って、夕飯の準備を済ませ、子供を習い事に送り届けたその足でJacoを迎えに。
もう夕方、Jacoは待ってた。
先生は「大丈夫?どうする?ここに置いておく?」
『いいえ、ウチに連れて帰る。Jacoはきっと帰りたいはずだから。パパにも逢いたいだろうし子供にも。』「うん、それが一番だよ。」
それから先生は心臓の発作が起きた時のニトロをくれて、苦しんだら飲ませるようにと。
病院でも、もうかなりの延命治療をして私を待っててくれたみたいで、点滴も入ってたし利尿剤、強心剤も。出る時も最後に注射して。
自宅に着くと、安心したのかJacoは動きたがって何度も立ち上がろうとする。
ちょっと抱えてあげたりして、寝かせた。やっぱり苦しいのか寝てくれない。
家族揃って食事が始まると、自分も食べたいと立ち上がりかけたからちょっとフードをあげたら喜んで少し食べた。
けど、、、午後9時を回ると呼吸が激しくなってきてかなり苦しそう。
急いでニトロを口に入れるけど中々入らない。焦る。怖い。どうしよう。
涙が止まらない。もう、どうしていいかわからない。先生に電話して指示を貰う。
熱いと苦しいから冷やしてあげてと。
Jacoが声を上げ始めた。どうしよう!又、先生に電話。「もう、絶命が近いんだよ」と。
抱きかかえたら落ち着いたのか声が止まった。ちょっと、呼吸も静かになって落ち着いた様子。私も落ち着かなきゃと思いながら、Jacoに話掛けて呼び続けて。
けど、、、、10時半頃、暫くするとすーっと静かになって眠るように私の腕の中でJacoは息を引き取って行きました。いつ、亡くなったのか判らない程、静かに。号泣。
それからは良く憶えてないけど、又先生に電話して
『たぶん今Jacoが死んじゃったと思う。』って泣きながら話した。
「うん、わかった。よくがんばったね。今夜は泣いてあげて。明日、連れて来てね。」
それから、ジャコを綺麗な布団に寝かせて食べたかったご飯をお供えして一緒に寝ました。
朝、目覚めるとJaco は、、、
やっぱり冷たくなって居ました。やっぱり、動かないよね。
それから先生のところに連れて行ったら、処置してくれて、奥さんが綺麗にJacoを洗ってくれました。
そして大きな花束も。
綺麗になったジャコを綺麗なお布団に寝かせてお花と一緒に車に乗せて。
「寂しくなるね」って奥さんが言うから、もう涙が止まらなくなった。号泣。
先生、奥さん、ありがとう。今までお世話になりました。
Jacoが産まれてから今までずっと見てくれた先生。
断耳もしてくれて、よちよちのJacoをずっと見守ってくれました。
シャンプーからカットまで、嫌がるJacoをなだめすかせてやってくれた奥さん。
本当に今までありがとうございました。
いっぱいお礼を言ったけど言い尽くせないよ。
Jacoをウチで看取れてよかった。先生の言う通り、辛かったけどやってよかった。
本当にお世話かけました。もう、涙でちゃんと話せなかったけど。感謝しています。
もう先生の病院に来れなくなるねって言ったら「顔くらい出してね」って。
必ず、来ますね。いっぱいお礼しなきゃ。
だってお会計いらないって。「治療してないからね」って。あんなに色々やってくれたのに。。。。私とJacoが乗った車が見えなくなるまで見送ってくれた先生と奥さん、ホントにありがとう。
それからJacoと私は最後の二人きりのドライブへ。
今まで住んだ家を回ってお散歩した道を通過。
Jacoが初めて来た時の家、その後引っ越した家、そして今の家へ。
Jacoが「ママ、行こう!!」って言った気がして。 全部、回りました。
ドライブが大好きだったJaco。喜んでいるかしら。
今、私は随分と落ち着いてます。
きっと、自分なりにJacoの死をちゃんと受け止める事が出来たからでしょう。
今後もいっぱい泣いて思い出すけど、もう大丈夫。
考えてみると、この3日間、私のスケジュールはどういう訳か全く何も入ってなかった。
Jacoは判ってたのでしょうか。、、きっと、わかってこの日を選んだんだと思います。
ずっと、二人で居られるようにこの日を選んでJacoは逝ったんだと思います。
私も、ずっと付き添えることが出来てよかった。
ホントに不思議な3日間でした。
ちなみに明日は車検の予約をしていて、明日だと車は無いのでした。
ますます、凄いタイミングで逝ったもんだと思います。
Jaco,
貴女に逢えてよかった。
貴女と暮らせてよかった。貴女は私といて幸せだったのかしら?
もっと、一緒に出かければよかった。もっと、お散歩もしてあげればよかった。
色々、悔やまれる事もあります。
けれど、もう一度、出会えるのなら、貴女と暮らしたいよ。
貴女以上の犬は、パートナーはいないから。
Jaco,本当にありがとう。
安らかに眠ってね。
最後はなかなかうまく歩けなかったけど、
天国では、思いっきり走って、走って。
ママが天国に行った時は、必ず探してきてね。
それまで、さようなら。
おやすみなさい、Jaco.
そして、ありがとう。
- 2012.04.27 Friday
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- 02:42
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- by 森下玲可